特定支出控除 書類の作り方

投稿日:03/15/2014 更新日:

2013年は、FXの為替差益(利益)が出ていたので、申告分離課税による税額を確定申告で納める必要がありました。とはいえ、せっかく出た利益を税金に取られたくない。そこで節税対策として、2013年に緩和された「特定支出控除」を利用しようと考えました。(今年大損だし、工夫できるところはしないときつい!とはいえ、ここ1週間で損は数百万円から数十万円レベルに回復。恐ろしいボラリティー。)

具体的には、FXで出た利益20万ちょっとくらいに対して、申告分離課税で4万円弱くらい税金が発生します。この4万円弱を、偶然2013年から通い始めたwebスクールの受講料を特定支出控除にあてることで、相殺できないかと考えました。

必要な書類の確認

特定支出控除には、だいたい次の3つの書類が必要です。

  1. 支払いの明細書
  2. 勤め先からの、「個人的な支出だけれど、業務で必要な出費」という証明
  3. 領収書

書類の作成 その1

書類1と3は、通っていたスクールに資料作成をお願いしまして、対応いただきました。(大変ありがたいです)
お願いの仕方としては、次のようにしました。お世話になっているので、スクールの方にもメリットがあるようにしました。

  • 確定申告のため、明細書が必要。
  • 会社に必要な出費であったと認められる必要があるため、認められばスクールが会社に認知され営業効果がある。

なお、お値段的には計80万円くらいになります。Adobe Master Collectionの購入費なども入っていて、いいお値段です。

書類の作成 その2

さて、書類2がすこし面倒です。会社に次の書類を説明して、記入をお願いする必要があります。

そもそも、特定支出控除には種類がいくつかあり、今回はスクールへ通った受講料になるので、国税庁の様式でいうところの「研修費」の証明になります。
※スーツなども会社に認められれば特定支出控除として認められます。その場合は、「勤務必要経費(衣服費)」の証明になると思います。

研修費の場合に沿って説明すると、下図の青枠部分を自分で記入して、赤枠の部分の記入をお願いする形で会社に提出しました。

会社にとっても、会社に損失や費用が発生することではないので、あっさり公印を押してもらえました。1営業日くらいで対応頂けたと思います。ありがたいことです。

これで、必要な書類1~3が揃ったので、税務署に申告に行きます。

いざ提出

税務署では、税理士の方が無料で記入相談にのってくれています。税務署に備え付けの説明書を見れば書類の書き方は大体分かりますが、間違えてあとで修正申告は面倒。専門家と一緒に確認しながら書くことはとても大事です。
さて、「給与所得者の特定支出に関する明細書」によれば、明細書で計算の上、第二表の「特例適用条文等」に特定支出控除の金額を記入していきます。

 

ここで勘違いに気づく

計算を税理士の方と一緒にしていると、「あれ?5千円くらい基準に足りませんね?」みたいな感じになりました。自分では事前に試算した上で書類を集めて申告に来ているので、そんなことはないと思ったら、とんだ勘違いをしていました。

勘違いはいたって簡単。本来の特定支出控除の基準額の計算は、(A-B)÷2 を越えた金額。ところが、私はC ÷2 だと思っていました。C ÷ 2だったら、約80万円の研修費で基準額に達するので、申請できると思っていました。ところが、(A -B )÷2だと、5,000円足りない。税務署で「うわー」と思わず大きい声を出してしまいました!

しかも、もう一つ勘違いをしていました。基準額を満たせば、支出額が全額控除対象になると思っていたら、違いました。ここは完全に私の読み落とし。普通はそうだろ!と今では突っ込みたくなります。

正しくは、(A-B)÷2を越えた分の特定支出額が控除されるので、(A-B)÷2にピッタリの支出だと、差分が0円となり、控除になりません。

結果

特定支出控除は基準額にあと5,000円満たなかった。また、他の領収書をかき集めて、会社に証明をいただいて基準額を越えたとしても、10万円にもならない。その場で特定支出控除による節税はあきらめました。そしてきっちり、FXの為替差益だけ確定申告し、追加の税金を納めてきました。

 

総評

特定支出控除を受けるほどの出費が起こりうるケースは極めて稀。「スーツ購入で節税」と言われるほどの利便性はない。

80万円の支出でも基準額に足りなかったので、特定支出控除を受けるには個人レベルでは相当高額な支出をしなければならない。それこそ、100万円レベル。100万円レベルの個人支出で、かつ、「会社に業務上必要」と認めていただけるような出費は、そうそうないと思います。スーツだって、ピンきりですが一着5万円~20万円。基準額には程遠い。

もし現実的にこの制度を利用するのであれば、支出額を上げるに加えて、A-Bの金額が増えすぎないようにしなければならない。たとえば、残業代が出る会社であればなるべく残業代が出ないように定時帰ったり、会社の給与制度をよく学んで、給与所得の控除額が極力少なくなるように働かなければならない。それは、そもそも給料を減らすという意味。節税のために給料を減らすのは本末転倒な気がするので、やっぱり現実的にはこの制度は利用しづらい。

緩和以前は、基準額が(A-B)で、÷2をしなかったので、相当利用者は限られたと思う。金持ちのための減税特例にだんだんと見えてきた。給与所得が少なければ、そもそも大きな出費は無理。となると、元から給与所得が高い人にターゲットが絞られてくる。でも、特例措置だし、給与所得が少ない人でも万が一、多大な出費が発生していた際の減税措置とも捉えられる。うーん、この制度が良いか悪いかは不毛な議論な感じがします。

とにかく、実際としては、スーツ購入で節税!とうたわれるほど、簡単に利用できるような基準額ではありませんでした。もともとが特例事項でもありますし、普通に生活していれば縁遠い制度であることが確認できました。

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